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Oct 31, 2016

世界丸ごと食べ歩き

New York 編 (2)

”米国人にとってSTEAKとは”

Photo & Text by Mark Akabori

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貴方は何が食べ物でお好きですかと尋ねられるとなんて答えますか。

恐らく,日本人は寿司、ウナギ、ラーメン、カレーなどなどと好みがばらける回答を出てくるのではないでしょうか。これはひとえに美味しい食事の選択肢が多いことに起因するのかもしれませんね。

私の知る限り、米国人に同じ質問を尋ねるとステーキが圧倒的に絶対数を占めている。

米国人にとって、人をご馳走する時はお気に入りのステーキレストランに連れて行くのが、最高のおもてなしであり常である。

私が日産時代に自社製品取り扱いの販売店を日頃の感謝と激励のためデイーラー訪問する機会が多く、どこの販売店へ行っても判で押したようにステーキハウスで夕食を食べることになる。

1週間ロードに出ると、来る日も来る日もステーキ攻めにあい、そのうちステーキ怖いということになるのである。

しかしながら、相手がステーキがうまいというのにステーキ以外の料理を注文しにくいのも人情で、相手の気持ちを尊重し結果として自ずと従うことになる。

この事態を何とか克服すべく,苦肉の策で私が考案したのが、醤油、和からし、わさびの3点セット常備し出張に持参することで和風味にする対応がこれ大正解であったことは言うに及ばずである。

それから、ステーキの添え物でついてくるマッシュやベークドポテト。これがいかん!!

私自身、昔から体系は182Cm・88Kgと大きかったが米国勤務と共に成長が横方向に止まらず、体重が3桁の大台にのり今もって戻らないのは職業病であったと未だに信じている。

そしてこの米国勤務時代に日本人が生涯で食べるステーキ摂取量をはるかるに超える量のステーキを食べたものと推測している。

我々メーカーはお客様に製品を買っていただくためには直接の供給者である販売店を激励し販売促進を図り、増販する必要がある。無論、台数達成に応じ報奨金施策を行うのが常とう手段であるが、費用対効果と持続性からすると報奨旅行が極めて有効である。

今度の報奨旅行は日本豪華旅行に夫婦ご招待となると、我々がPUSHせずとも、強い味方である販売店社長の奥様が自主的に旦那に対して”貴方わかっているでしょうね。この目標必達して日本へ行くのよ”と言ってくれるのである。

そして日本での未体験の最高のおもてなしを行い、この旅行が生涯忘れられぬ良き思い出になり、何年たっても販売店の社長夫婦とその時の思い出話に花を咲かせ、ぐぐっと商売の絆を強くすることにつながるのである。

ところが米国人は肉食で日本滞在中にステーキが食べたくなるので予算を気にしながら奮発して有名鉄板焼き店に連れていき接待を行う。

日本の最高級の神戸牛をぱっくりと食べ美味しい美味しいの連発で大喜びであり良かったと感じる。ところがである多くの米人訪問客は日本のお上品な250Gの肉を簡単に平らげ、アピタイザーと思っており次のメインは何かなと待ち受けているのである。

最近でこそ和牛ブームで高品質高価格が浸透し牛にビールを飲ませ霜降りができるようマッサージまでしていることが当地でも有名になったが、当時は正直なところ米人には量が少なく、日産は予算をケチったのではないかとの疑いがもたれたのではないかと昔を回顧するのである。

さて、今日は久しぶりに美味しいステーキが食べたいと朝から気合が入っている。

しかも、NEW YORKに来て一度は食べたいと思っっているステーキ屋がある。

ここはマンハッタンから少し離れたブルックリンにあることからこれまで食べるチャンスがなかった。この肉を求めて米国内はもちろん世界中からMEAT LOVERがやって来る熟成肉NO.1の PETER LUGER STEAK HOUSEである。

この老舗レストランは1887年に設立以降130年近く変わらぬ作り方で熟成肉を提供し、店構えはマフィアの親分が通い詰めたと思える古めかしい佇まいがそのまま残されている。

ここでオーダーして欲しいおすすめは前菜の大きくカットされたトマト&オニオンスライスと自家製ベーコン(これがまたうまい!!)とともにオニオンブレッド。そしてメインはサーロインとフィレの両方が楽しめるTボーンステーキのポーターハウスである。

このステーキの味付けは塩コショウだけの至ってシンプル、好みに応じ特製ソースで食べる。

ステーキの焼き方はお好みですが、うまい肉は是非ともレア(表面のみ焼いた鰹のタタキの様な状態)かもしくは、ミデイアムレア(部分的に色が変わっているが肉汁は生に近い状態)で食べるのがお薦め。

そして、血の滴るうまい肉にはフルボディの豊満な広がりのある赤ワインが相乗効果でよく合う。
多くの人がイメージする一般的な赤ワインはカベルネ ソービニヨンであるが、たまにはフランスのローヌ地方もしくはオーストラリアのシラーはフルーテイさとターニンのバランスがよく、アルコール度も高い力強い味わいがある赤ワインがうまい肉に良く合うのでお試しあれ。

23日前後熟成された肉は本来のうまみのポテンシャルを最高に引き出され、一見荒々しいが味は実にうまい。評判通りの再訪したくなる二重丸の店で幸せな気分になった。

加えて熟練のウエイターが数多くみられこの店のサービスと質を守るために従業員のケアもよいのではないかと感じた。

あまりのうまさにうかっり写真を撮りそこなってしまい御免なさい。

http://peterluger.com/  

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私は肉が苦手だという読者のために鉄道の大動脈であるグランドセントラルステーション内にある有名なSEAFOODのGRAND CENTRAL OYSTER BARが交通の便もよくお薦めです。

ビジネスマン通勤客が列車時間待ちの間に同僚と生ガキと白ワインを傾ける姿は、なかなかこの街のシーンによく合う。こんなレストランが駅構内に欲しくなる。

SEAFOODの好きな日本人には生ガキだけでなく写真のSHELLFISH PLATTERがおすすめです。

http://www.oysterbarny.com/

次号はNYの和食のトレンドについてお届けします。乞うご期待!!

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Mark Akabori

Mark Akabori

1950年5月18日生。この世に生を受けた時間がなんと午後3時おやつの時間でこの時から先天的食欲症で食べること大好き人間。それが講じて男の手料理をたしなむ。 父は生命保険会社勤務で当時は自宅接待が多くお客さんの多い家庭に育ち母親は料理上手。 青山学院大学卒業後、日産自動車(株)本社に勤務。米国イリノイ大学ビジネススクール(MBA)社費留学を契機に米国を中心にカナダ、中東を含め累計約25年間駐在し訪問国は70を超える。 本年66歳を機に日系自動車販売会社のカナダ事業CEOから現役引退し、自宅のある米国ミシガン州のデトロイト郊外に暮らす。
Mark Akabori

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コメント9件

 Keith K @ Hawaii | 2016.11.03 11:11

私も昨年PETER LUGER STEAK HOUSEに
行きました。
コメントの通り、最高でした。
サービスも歴史を感じるウエイターが良い味だしていました。
次回の記事も楽しみにしています。

 Anna | 2016.11.03 11:52

熟成肉、そしてオニオンブレッド美味しそう!次回のニューヨークは是非ここのTボーンステーキとシラーで、がっつりいってみたいです!ブルックリン橋を歩いて行けば、カロリープラスマイナスゼロ、といったところでしょうか、笑。

 Maria | 2016.11.04 1:21

お肉も美味しそうですが、Shellfish Platterも美味しそうですね!

 Jerry | 2016.11.04 7:15

赤堀さん、
ぜひ行きたくなりました。私も劣らず肉好き人間です。私は明日から日本へ行きます。まだ日本にお出でですか?

 Naomi | 2016.11.04 7:26

赤堀さんの軽快な口調と渋いバリトンボイスが聞こえてくるような素敵な文章、懐かしく楽しく読ませていただきました。次回も楽しみにしてます♪

 Chie | 2016.11.14 0:23

やっぱりNYでステーキが食べたい!そんな気持ちが倍増してしまいました。
フルボディーの赤ワインと共に、いつか頂きたいものです。オイスターバーも興味津々!
NY、ゆっくり訪れて、赤堀さんグルメの旅を満喫してみたいものです。

 Akio | 2016.11.21 20:30

ステーキには(ビーフの本場)オーストラリア産のシラーというのは、makes senceですね。私もこれからその組合せで行きます。嘗てはステーキ大好きでしたが、年齢的に量は減ってきて、昨今は(最近Detroit近郊で人気の)Black Rockの石焼きにたまに行く程度です。

 sumiko Hui | 2017.02.06 3:40

赤堀さん
過去20数年ベジタリアン、やっと魚貝類は食べるようになった途端、昨年夏胆嚢手術、美味しそうな食べ物紹介は拷問みたいです。ああ、私もNYCで思い切りステーキが食べてみたい。

 Mari | 2017.09.05 4:55

今シカゴのアメリカ人の食通に和風うステーキと相性のあう酒を勧めるという動きが始まっています。先日ある会で剣菱を和風ステーキと一緒に出したら、カルビネ ソービニョンのような複雑さが足りないとアメリカ人の食通から言われてしまいました。酒とステーキに関してこの次うんちくを語って下さい。

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