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May 2, 2019

Yasushiのネイル世界

秘密の花園ネイル

月一回、Yasushi のネイルサロンに行っていた。ジェルネイルをやってもらいに。

しばらくバンクーバーを離れることになった。

だからYasushiにもうしばらくネイルをしてもらえない。

Yasushiをはじめ、仲良しのバンクーバーの友達たちのことを思うと、寂しくて胸がきゅうとなってしまう。

でもひとはいつも先に進まなければならない。次のステージへと昇っていかなくてはならない。そういうときに、この寂しさはつきものだから仕方がない。

「秘密の花園」は1911年に初版が発行されたフランシス・ホジソン・バーネットのイギリスの小説だ。映画にもなり、サウンドトラックの胸キュンのメロディに魅せられたひとも多い。

イギリス植民地時代のインドで両親を失ったメアリーが、イギリスのヨークシャーの荒涼とした湿原のはずれに住む、父親の姉の夫である血縁のない伯父のところに引き取られ、屋敷内の荒れ放題にしてある秘密の庭を、使用人の牧童や伯父の病身の息子と一緒に美しい花園に蘇らせるファンタジックな物語。

「秘密の花園」ネイルが出来あがるまで、Yasushiとはなんていうことのない話をするのに終始した。もうしばらくお別れ、とか、今度はいつ会えるかな?とか、口に出さないように気をつけた。

「秘密の花園」ネイルをしてもらっている間、わたしはバンクーバーの友達たちが自分の家族なのだと思った。そしてバンクーバーがわたしのホームなのだと思った。

このファンタジーは、血のつながりのないひとたちが花園を蘇らせたことで、最後は血縁よりも深く互いが結びつくという物語だ。

できあがったネイルはYasushiの見事な極細筆使いで花園にとりどりの色の花が咲いていた。

わたしはそのネイルを眺めながら、ヨークシャー地方の上流階級のティータイムを意識しながら、芳しいお茶をゆっくり飲んだ。

やっぱりYasushiネイルはスリリングだ。

 KAEN Beauty Design Studio

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