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Jul 1, 2019

気がつけば魚がいた

サバ
Photo & text by Takuya Hikita

時は進み、彼は東京渋谷にある都立広尾高校・普通科に入学する。高校1年に「小型船舶操縦士4級」、次いで高校3年「小型船舶操縦士1級」を取得する。共に最年少枠での合格となった。

大学進学にあたり、彼は迷うことなく海洋学科のある大学を選択する。水産大学(現・海洋大学)NUBS(日本大学生物資源科学部)その二つが候補だ。海は一つの環境要素、つまり山があり湖があり、そこから流れる川があり、そして陸が形成され、雨が降りまた山に川が流れる。循環しているからこそ成り立つのが生態系である。そう考えてみれば、海・魚だけ一つ勉強するのは如何なものか・・という結論に達し選択したのがNUBSであった。ここには、彼が専攻したMSR(海洋生物資源科学科)以外に森林・河川を専門する学科を含む11学科が存在し、“環境を俯瞰する視点”を学習する上で非常に意味があった。

MSRの中でも学習分野は多岐に渡る。微生物・魚介類・鯨類・海獣類といった生物学的視点、海・川・海流・潮汐といった地学的視点、タンパク質・脂質・死後硬直・増肉係数といった機能応用学的視点、海洋法・領土・海底資源といった海洋法規的視点・・・幅広い専攻をする過程で彼が一番興味を持った分野は「漁業学」分野であった。そして、ここでの視座が彼にとっての3つ目の出会いを創る。

「サバ」・・あまりにポピュラーな魚で知らない日本人はいないかと思います。また最近では世界商材ともなったサバは各地で人気で、アフリカの多くの地域でも輸入されており、益々需要が伸びていく魚種になると見込まれます。

実は私たちは3種の「サバ」を食べています。日本近海にはマサバとゴマサバが分布しています。もう一つタイセイヨウサバがいるのですが、皆さんはノルウェーサバと聞いた方がピンと来るかもしれませんね。セレクションズでも美味しいノルサバ(市場関係者はこう訳します・笑)を昆布出汁に漬け込み、それを丁寧に塩漬けしたものを見繕っています。また、秋になりましたら国産マサバも考えていますので、お楽しみ下さい。

それでは次回はウナギのお話しをさせて頂きます。土用の丑の日ですからね。今回もありがとうございました。

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Takuya Hikita
疋田拓也(Hikita takuya)東京都世田谷区出身、父親の実家である静岡県・沼津にて魚釣りをしたことから、すっかり魚の「とりこ」になる。大学時代は海洋学科にて魚類行動学・機能栄養学を専攻。築地魚市場㈱に入社後、セリ人として鮮魚・冷凍魚を取り扱う。その後、北米での原料買付・アジア向けへの輸出業務を経験。その後、2018年「TSUKIJI FISH MARKET Inc.」をバンクーバーに設立。モットーは「ニッチの強者」
Takuya Hikita

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