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Feb 1, 2018

瀬戸内小豆島~心地よく向き合う

How to survive the district

Photo & Text by Hiroyuki Arimoto3

私は福岡県北九州市の出身。

縁あって今、住んでいるのは日本の「OLIVE  ISLAND」。

瀬戸内海で淡路島に次いで二番目に大きい島、「小豆島」。

地方が生き残る方法とは?

小豆島の人口は、現在約28,000人。香川県のなかでも一番人口が減少している地域である。

移住者が増えているとの報道はあるものの定住率はその50%強。

かつては6万人以上いた島も高齢化が進み、若者は大学から島外へ出ていく。

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この小豆島にはふたつの町があり、西側が土庄町。東側が小豆島町である。

島外の人はビックリするであろうが、古い歴史の積み重ねがあり、未だに町がふたつあるのが現実である。この島の首長(町長)を決める選挙が土庄町では12月にあり現職が無投票で再選した。そして、小豆島町では4月に町議会議員選挙と同時に行われる。ふたつの町の課題は、人口減少。財政難。

統合して建てられた総合病院の運営、増えるお年寄りの介護を含めた諸問題、人口減少による学校の統廃合、防災、交通、産業などどこの地方でも現在抱えている問題は似たようなものである。

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住んでいる者は真剣に町の在り様を考える時期にきている。

地方が本当に生き抜くためにはどうすればいいのか。

当然、人口が減れば税収は減少する。労働人口の確保も難しくなり、生産性も低下する。

私は思う。

何かをどうかして欲しい。ああして欲しい、こうして欲しい。欲しい欲しい……

どうにもなりません。何をするにもお金がなくては。お金を地域で稼がないとダメなんです。

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一番早いのは国も推進している「観光」。国内外を含め外貨獲得のために一番にやらなければならないこと。しかし、「観光」といっても継続的に人の流れを構築しなければ、一過性で終わってしまう。そのためには、町が活性化することが最重要である。

移住者が急激に増えたり、大手企業が移転したりすることが望ましいがまずはその礎になることをひとつづつやっていこう。

現在、町が保有している資産の活用で事業収支をプラスに出来るものを幾つも考えていくことが必要。そして、それで得た利益を再投資していく。民間についても同じで得た利益を再投資できるものを優先的に実行していく。

全国的に見れば、たらればのずさんな計画があるのも事実。

マイナス収支の事業から脱却していくことが大切で、新しい人の流れ、人・モノ・金が集まる魅力ある町を作らなければならない。

保有しているモノ・資産の活用と知恵で変えられる可能性がある。今あるものの再構築を若い人と一緒に考えることが必要。

遊休不動産の活用で再生した例として、愛知県春日井市のTANEYAや北九州市小倉のメルカート三番街がよく取り上げられている。

これらの何が重要かというとその仕組みにある。長くなるので割愛するが新しい人の流れを作る。無理な投資ではなく身の丈を考えたうえでの計画と実行。

それらが町を元気にしている。

経営感覚に敏感で、思慮深くあり、チャレンジすることの出来る地方の首長や議員が出てこなければまだまだ負のスパイラルから抜け出すのは難しいだろう。

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ArimotoHiroyuki

ArimotoHiroyuki

一般財団法人岬の分教場保存会 専務理事 / 小豆島映像支援実行委員会理事 / 一般社団法人小豆島観光協会理事 / 小豆島町観光協議会副会長 / 四国ディスティネーションキャンペーン小豆島誘致実行委員会本部長 / 一般財団法人一本のクギを讃える会理事 / 故高峰秀子家アドバイザー/ 1962年福岡県北九州市生まれ。 観光施設二十四の瞳映画村の再生立て直しのため、平成12年に民間人より常勤役員として登用される。映画「八日目の蝉」、ドラマ「二十四の瞳」、CM「ダイハツ第3のエコカー」、「トヨタパッソ」などの数多くの映画・ ドラマ・旅番組・CMに関わる一方、施設内に1950年代日本映画黄金期ギャラリー、ギャラリー松竹座映画館や邦画シネマアートウォールの建設をし、古き日本映画の普及活動に力を入れる。また、音楽分野では女優島田歌穂によるミュージカル「二十四の瞳」東京公演・小豆島公演、日本最大ゴスペルクワイヤであるアノインティッド・マス・クワイヤーによる棚田を背景にした農村歌舞伎舞台でのゴスペルプロデュースや、スタジオジブリや映画監督・俳優などを用いたトークイベント「喋楽苦」、木下惠介生誕100年ひとつ木の下プロジェクト事務局や人気舞台 劇団☆新感線を映像化したゲキ×シネを小豆島で上映するなど地方から中央へ発信することを基本に活動する。
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