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May 1, 2018

瀬戸内小豆島~心地よく向き合う

Relax

Photo & Text by Hiroyuki Arimoto

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私は福岡県北九州市の出身。

縁あって今、住んでいるのは日本の「OLIVE  ISLAND」。

瀬戸内海で淡路島に次いで二番目に大きい島、「小豆島」。

 

ここ瀬戸内にも訪日外国人の方の旅行が目立つようになった。

江戸時代、日本に来て西洋医学を教えていたシーボルトが著書『江戸参府紀行』のなかで瀬戸内の美を嘆賞する文章を残した。シーボルト以後、 多くの欧米人が個々の風景観で瀬戸内海の風景を賞賛し紀行文にその記述を書き留めた。

そして、明治後期、 日本人はこの欧米人の賞賛を引合いに出して瀬戸内海の風景をさも自分の意見かのごとく評してきた。

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ここ小豆島も同じで住んでいる人達には毎日見ている何げない風景が外から来る人達の心を魅了する。住んでいる人より訪れる人がここの魅力を発見してくれ、そして発信してくれる。

なかには移住してくれて、島民になってくれる人がいる。

この循環を絶やすことがないようにしなければならない。

「観光」こそが過疎で苦しいでいる地域の活力となる源であるから。

 

人間は働くうえで、日々様々な要因のなかで人間関係というサークルを構築して、何かしらのストレスを抱えて生活している。どんな快活なビジネス戦士であっても何処かに空虚というものを背負っている。それが故、日々の生活のなかで知らないうちに癒しを欲している。

街中の古びた銭湯の暖簾、煙の出ている煙突、川べりに咲く小さな花、山の緑、鳥の声…

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ここ小豆島を含めた瀬戸内にはそのような風景が沢山残っている。

今迄の訪日外国人は買い物目的が大半で、銀座・大阪など大都市で湯水のように消費していたが日本企業の海外進出により自国で買えるようになったこともあり、旅行目的が変化してきている。日本文化や地方の暮らし、日本の素晴らしい風景などに触れたいという外国人が著しく増えている。これこそが地方再生への一歩である。

人が集まると消費が生まれる。消費されることで生じるお金はその地域の人の生活や商売への再投資の資金となる。

素晴らしい地域を守り続ける意味においてもこの循環は必要で人も来ない住まない過疎地では自然の形態は壊れ、僻地・密林になっていく。

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移住してこの地に住み、ここを拠点に仕事をしているのはただそこに仕事があるからではなく、頑張った自分へのご褒美としてこの自然に癒してもらっているからに他ならない。

だからこそ、私は素晴らしいモノが詰まっている小豆島をもっと多くの国の人に知ってほしい。

日本全国にある「Relax」のひとつとして。

 

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ArimotoHiroyuki

ArimotoHiroyuki

一般財団法人岬の分教場保存会 専務理事 / 小豆島映像支援実行委員会理事 / 一般社団法人小豆島観光協会理事 / 小豆島町観光協議会副会長 / 四国ディスティネーションキャンペーン小豆島誘致実行委員会本部長 / 一般財団法人一本のクギを讃える会理事 / 故高峰秀子家アドバイザー/ 1962年福岡県北九州市生まれ。 観光施設二十四の瞳映画村の再生立て直しのため、平成12年に民間人より常勤役員として登用される。映画「八日目の蝉」、ドラマ「二十四の瞳」、CM「ダイハツ第3のエコカー」、「トヨタパッソ」などの数多くの映画・ ドラマ・旅番組・CMに関わる一方、施設内に1950年代日本映画黄金期ギャラリー、ギャラリー松竹座映画館や邦画シネマアートウォールの建設をし、古き日本映画の普及活動に力を入れる。また、音楽分野では女優島田歌穂によるミュージカル「二十四の瞳」東京公演・小豆島公演、日本最大ゴスペルクワイヤであるアノインティッド・マス・クワイヤーによる棚田を背景にした農村歌舞伎舞台でのゴスペルプロデュースや、スタジオジブリや映画監督・俳優などを用いたトークイベント「喋楽苦」、木下惠介生誕100年ひとつ木の下プロジェクト事務局や人気舞台 劇団☆新感線を映像化したゲキ×シネを小豆島で上映するなど地方から中央へ発信することを基本に活動する。
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