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Jun 2, 2019

気がつけば魚がいた

わかめ
Photo & text by Takuya Hikita

“命との接し方”、“新鮮な魚は臭くない”、その短い二つの言葉は彼の中に長く留まり続ける。弱冠5歳、こうして今に続く“”疋田拓也“”としての原型が形成された。

「おいしいいー!!」魚を食べて、初めて感じた気持ちだ。魚ってこんなに美味しいんだ。今までの魚とはまるで違う物のようだ。家庭菜園にて自分で育て、自分で摘んだトマトを食べ、子どもがトマトを食べられるようになるのと同じで、実際に経験することはやはり大変素晴らしい結果をもたらす。

釣りを通じて彼はどんどん魚を好きになっていく。誕生日に魚図鑑をプレゼントしてもらい、釣り上げた魚を一尾ずつ丁寧に調べた。魚を好きになり、大きくなったら魚関係の仕事に就きたいと周りに話すようになった。しかし、魚関係といっても幅広い業種がある。漁師、研究者、貿易会社、ただ漠然と「魚が好き」という軸が彼をさらなる魚好きへと押し進めていった。「魚しか能がないくせに」周りにはそう言って馬鹿にしてくる人もいた。傷つき、悲しい時も多かったが、彼は自分を変えることをしなかった。本当に好きだったから、ただそれだけだろう。彼は魚好きを貫き通す。やはり自分にはこれが一番、これが一番楽しいというものを見つけてしまった。人生において一番大切であり、かつ見つける事が一番難しいものを手に入れてしまった。

彼は魚好き、海好き、釣り好きのまま成長を重ね、休みあるごとに父親・友達と釣りに出掛けた。ある時は電車を乗り継ぎ伊豆半島へ、またある時は山梨にある湖へ、そして自転車で3時間走り抜け東京湾岸にも出掛けた。彼は釣りを通じて、時間管理・行程管理を多く経験し、また緊急時の危機管理・応急処置についても学んだ。時は進み、彼は東京渋谷にある都立広尾高校・普通科に入学する。高校1年に「小型船舶操縦士4級」、次いで高校3年「小型船舶操縦士1級」を取得する。共に最年少枠での合格となった。

本日のお魚のお話しは「ワカメ」ですね。そもそも、「ワカメ」と「昆布」についても違いが分かるでしょうか?学術的には「昆布」=褐藻類コンブ科であり、「ワカメ」=褐藻類アイヌワカメ科となります。つまり全く別物ですね。では、「メカブ」はという疑問があるかと思います。これはちなみに「ワカメ」でして、茎に近い部分です。言うなれば、葉ワカメと茎ワカメのようなイメージですね。

生息している海域も異なり「昆布」=北海道、「ワカメ」=全国となります。昆布は寒い所だけですが、ワカメは温かい所でも育ちます。「昆布」は、たんぱく質、カルシウム、鉄、ヨウ素、食物繊維が多く、ビタミンA、B2も含まれていて、うまみ成分のグルタミン酸をたくさん含み、お出汁に使われます。「ワカメ」は栄養価があまり高くなく、うまみ成分も少ないですが低カロリーでアルギン酸という食物繊維を多く含んでいます。また、「メカブ」はワカメより栄養価が高いことも特徴の一つです。

築地セレクションズにおいても海藻商品は人気であり、ご好評いただいております。やはり「増えるわかめ」のような乾燥商品とは大きく風味・食感が異なりますね。是非とも一度お試し下さいませ。来月はサバについてのお話し致します。お楽しみに♪

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Takuya Hikita
疋田拓也(Hikita takuya)東京都世田谷区出身、父親の実家である静岡県・沼津にて魚釣りをしたことから、すっかり魚の「とりこ」になる。大学時代は海洋学科にて魚類行動学・機能栄養学を専攻。築地魚市場㈱に入社後、セリ人として鮮魚・冷凍魚を取り扱う。その後、北米での原料買付・アジア向けへの輸出業務を経験。その後、2018年「TSUKIJI FISH MARKET Inc.」をバンクーバーに設立。モットーは「ニッチの強者」
Takuya Hikita

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コメント2件

アバター sumiko Hui | 2019.06.04 11:31

ワカメの話、先日サンフランシスコのレストランで「ワカメサラダ」を注文したら出てきたのが昆布の細切りでした。でも今回の上記説明でワカメの根の部分もワカメと呼んでよいようなので、騙されたわけでにあようですね。
ああー良かった。

アバター TAKUYA HIKITA | 2019.06.05 0:11

そういう事があったんですね!日本的といえば、とても日本的な食べ方でしょうね。勿体ないをなくそうではないですか、無駄なく食するということがとても文化的にも好きです。

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