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Aug 2, 2019

頭蓋骨調整への旅

~ボーンレコードを探す~
Photo & text by Tadahiro Koto

サンクトペテルブルグでは主に施術と整体教室。
その合間にはとにかく街を歩いてみた。

今回のサンクトペテルブルグでは実は探し物があったのだ。
僕の好きなロック関係のもの。

その昔ロシアではあらゆる文化が検閲にかけられており音楽に関しても自由はなかった。
聴ける音楽といえばロシア民謡とクラシック。
ロックは検閲対象だったので聴くことが許されていなかった。

しかしサンクトぺテルブルグはロシアの西側にある。
隣のヨーロッパからのラジオに乗ってロックが流れてくる環境にもあったのだった。
ラジオに乗って聞こえてきたのはビートルズをはじめとするイギリスやアメリカのロック。
冷戦時代において交わることのない東西の文化が若者により少しずつ風穴が開けられていったのだった。

そんな時代なのでロックのレコードは流通していなかったが一部海賊版が出回っていた。
それもいわゆるレコードを作ることができないので当時の若者は工夫を凝らし海賊版を作り、それを当局に見つからないように流通させていたのだ。
その海賊版の作成方法がおもしろい。
当時海賊版を作る若者がロックを広めたいあまりに廃棄するレントゲン写真を病院のレントゲン技師からもらってきて海賊版をつくる手法を編み出したのだ。

これは所持していたら逮捕。

KGBも強く取り締まったそうだ。

しかし衣食住と同じレベルで音楽を欲していた若者は当局に拘束されることも恐れずに密売人からこのレコードを買ったそうだ。
レントゲン写真は柔らかいのでコートの下に隠して持ち歩き売買されていた。

そういった取締りをかいくぐり愛好家の間で取引されていた工夫を凝らしたレコードの正体が写真のものである。
いわゆる通称BONE RECORDと言われているものだ。

一見すると骨の柄の入ったレコードにしか見えないが本当のレントゲン写真というおもいろいレコード。
レントゲンといえばやはり整形外科の分野でレントゲン写真を撮ることが多いので骨が写っていることが多い。
骨の部位によってデザインが変わるのもボーンレコードの魅力かもしれない。
そのルックスにも惹かれるものがありこれを探してみたい、できれば見つけて買ってきたいという欲求があった。

というのもスターリンの時代にボーンレコードが一番流通していたのがサンクトペテルブルグだったのだ。

サンクトペテルブルグに行くことが決まってからというものどこで手に入るかを調べたがまったく情報が出てこない。
困った。

しかし
『骨、ロック、レコード、サンクトペテルブルグ』
というこの4つのキーワードにがっちりハマるのは僕しかいないのではないだろうか?(笑)という勘違いがさらなる欲求を生み出した。

さらに魅力なのは大量に出回っているものではないモノというところ。

そこでサンクトペテルブルグに着くやいなやボーンレコードを探す旅も同時に始まった。

<次号につづく>

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KotoTadahiro

KotoTadahiro

1971年東京生まれ。大学卒業後2つの会社、フリーライターなどの経験を経て26歳の時に直感的に整体業界へ。 整体の専門学校を卒業後5年で6か所にて修行。 2004年横浜市日吉にて独立開業後自由が丘、奥沢にてサロンを展開。 2016年屋号をK-styleから整体サロンSolecka(ソレシカ)に変更。 頭蓋骨の研究を始めて約10年。独自の頭蓋骨調整法で全国よりクライアントが集まる。施術家向けのテクニックDVD作品を出すのと同時にコトー流の整体をマスターした療術家を育てるべくセミナーを12ブランド展開して後進の育成に努めている。
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